豊丸産業株式会社は2015年、毎年7月4日を「ナナシーの日」として、日本記念日協会に登録しました。7月4日は「ナナシーの日」と覚えてくださいネ♪

2015年6月30日、1996年に誕生した豊丸産業の代表機種「ナナシー」が20周年を迎えるにあたり、記念日の登録に至りました。
ナナシ―という機種名に因んで、7月4日としました。
また7月4日はナナシーをこよなく愛してくださったことでも有名な作家の田山幸憲さんの命日でもあります。何か特別な運命のようなものを感じてしまいますね。
病に侵されたお体にも関わらず、晩年好んでナナシーをご遊技頂いたそうです。
そんな田山さんのためにも、多くのナナシーファンのためにも、
豊丸産業はAMUSEMENTS INNOVATIONの元、「ナナシーシリーズ」をより多くの人に楽しんで頂ける機械として今後も開発に努めて参ります。

田山幸憲
田山幸憲

1946年、東京都生まれ。浪人生活を経て東京大学へ入学も五年間在籍した末の自主退学後はパチンコ打ちの道を辿る。『ナナシー』は最後のネグラとなった用賀H店でのメインとして、最もひいきにする機種であった。平成13年7月4日、心不全により54歳でその生涯を閉じる。様々なコラムをパチンコ必勝ガイドへ寄稿。

ありがとう田山さん Specialライターコラム

ライターコラム
安田一彦 氏

安田一彦 氏

Profile

安田一彦
ライター/パチンコ必勝ガイド
168cm 60kgくらい
3サイズ…とりあえずジーンズは28インチ、他不明
静岡県出身
座右の銘…今はなし
趣味…ギター演奏 作曲
将来の夢…宝くじを当てて楽隠居(笑) 現実は楽しくパチンコをしつつの老後
パチンコ必勝ガイドにて「つぶれてたまるか!」を絶賛連載中!

一般電役の代表機だった『ナナシー』には充分名機の資格がある。

名機には条件がある。その一つは時代を作ったこと、または時代を作る一員としての参加実績だ。
『ナナシー』が登場した当時、ホールはCRデジパチ一色になりそうな勢いだった。ベテランユーザーにはCR機の確変性能に魅了された方も多いのでは?
でも、その裏で各メーカーは現金デジパチも出していたし、何より多くのファンを掴んだのは「一般電役」と呼ばれるジャンルの存在だ。
こちらは当り易く、機種によっては適度な連続性を持っていた。上級者にも手堅さから人気だったし、自分も当然打った。CR機と一般電役の二大ジャンル時代を作り上げたという意味で、一般電役の代表機だった『ナナシー』には充分名機の資格があると思う。
もう一つの条件は万人に愛されること。1/158という破格の大当り確率は、誰でも簡単に大当りを体験できたし、シンプルなコインの演出はある意味クセになるもの。ゲーム性と手軽さから一般ユーザーとの会話でも、いまだに『ナナシー』は名が挙がる。こちらの面でも同じく資格を満たしているはずだ。
そして、田山さん。自分にはどうしても『ナナシー』と田山さんが被る。市井のパチンコ打ちがメディアに登場するカテゴリーを作ったこと(時代性)は、誰もが認めるところだ。日記の形態は田山さんが始めたもので、自分を初めそれに乗せてもらっている者は今も多い。
そして、多くのファンに愛されたことも。たとえ均すとパチンコで負けている人でも、田山さんを悪く言う方は極端に少なかった。中には「パチンコはしないけど、田山さんの日記だけは読む」なんて人もいたほどだ。
こう考えると、病に冒された田山さんが、あたかも「終の棲家」のごとく晩年を『ナナシー』ばかり打っていたのも至極当然か? と思ってしまう。そして、『ナナシー』は格的な面で、その役目を担うだけのものがあったとも…。

ライターコラム
モデル・オノ 氏

モデル・オノ 氏

Profile

モデル・オノ
ライター/パチンコ必勝ガイド
180cm 84kg
三重県出身
趣味…映画鑑賞、オートバイ
将来の夢…一年中、夢のような毎日を過ごすこと
パチンコ必勝ガイドにて「白鯨日記」を絶賛連載中!

とりわけ『ドラゴン伝説ZZ』と『ナナシー』は別格

『ナナシー』といえば全国導入開始直後に東京・上野のホール、P店までデータ採りに行ったことを覚えている。いきなりその日に「ファイアーコインリーチ」からのハズレを目撃してびっくりさせられたのも懐かしい。
それにしてもこの当時の一般電役というジャンルには名機が溢れていた。『勝負伝説』然り、他メーカーの機種然り。それだけに色んなホールで色んな台を打ったのだが、とりわけ『ドラゴン伝説ZZ』と『ナナシー』は別格。相当な回数打たせて貰い、通常時の右打ちにも大いにお世話になったっけ。
普段のコミュニティ内でも一般電役の人気は高かった。そんな仲間の一人が故・田山幸憲氏。もちろん、田山さんのことは皆が大いに尊敬しているのだが、その関係は師弟関係というような堅苦しいものではなく、あくまでも友人に近いもの。歳はとても離れているけれど、それを感じさせないような不思議な関係であった。
そんな仲間内六人ほどで連れ立って、伊東へと旅に出掛けたことがあるのだが、足を伸ばした先でも昼間はホールへ。普段は並んで打つようなことはあまりないものだけれど、そこは温泉パチンコ。数人でふざけ合いながら『ナナシー』を打ったのだが、こういう時に決まって何かしらやらかすのが田山さん。この時もそうだった。
突然、「あ~っ!」と声を上げたかと思うと「横棒~!」だって。親電チューの開放抽選時にレアなハズレを引いてしまった様子。これが出ると五百個ほどの出玉をロストするのだが、田山さんと一緒に打つと、必ずと言っていいほどこれをやらかすのである。
と、この日はそれだけじゃなかった。「あ~っ!」と再度声を上げたかと思ったら、今度は「ファイアーコインリーチ」がハズレる始末。本当にヒキが強いんだか弱いんだか。こういう要所要所で何かスター性みたいなものを発揮するのもまた田山さんの魅力のひとつ、なんだよなぁ。

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