一日は長し、一生は短し

2021.09.03

オシムの言葉

9月に入った途端、もう秋雨前線が停滞って、最近の天気は気が早いですね。

さて、読書の秋という訳でもありませんが、仕事の帰りに本屋さんに立ち寄って、以前、日経新聞で紹介され気になっていた本を数冊購入しました。

その中の一冊が、今回ご紹介する「オシムの言葉」(木村元彦著、集英社文庫)です。

私はサッカーよりラグビーという人間なので、サッカー関連の本を読むのは初めてです。本の裏表紙に書かれた「リスクを冒して攻める。その方がいい人生だと思いませんか?」という、会社を経営する者にとって共感できる言葉に惹かれて購入しました。

本の後半に書かれている「オシムはサッカーの監督であるが、哲学者、経営者、教育者でもある」という著者の評価が、オシム氏の人格のすべてを示していると思います。

彼は幼少の頃から慈愛の心を育むような教育を母親から受け、その後、サッカー選手として活躍し、指導者となってからは内線が勃発した旧ユーゴスラビアの激動の時代を生きてきました。

日本では、ジェフ市原・千葉の監督を経て、日本代表の監督に就任し、在任中に急性脳梗塞に倒れるも、社会復帰を果たし、現在はオーストリアで生活されているそうです。

本書の本文中、仕事を進める上で参考になる話がいくつかありますが、その中のひとつをご紹介したいと思います。

「モチベーションを上げるのに大事だと思っているのは、選手が自分たちで物事を考えようとするのを助けてやることだ。自分たちが何をやるか、どう戦うかを考えやすくしてやることだ。」

せっかくですからもうひとつ。彼は日本人の選手やコーチが使う言葉で嫌いなものが二つあるそうです。それは、「しょうがない」と「切り替え、切り替え」だそうです。

「この言葉で全部誤魔化すことができてしまう。「しょうがない」という言葉は、諦めるべきでない何かを諦めてしまうことを意味する。」

私自身が指摘されているように感じる言葉です。反省しないといけないですね(汗)。

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