一日は長し、一生は短し

2021.12.21

始まっている未来

「場合」という漢字ですが、テレビやラジオを聞いていると、皆さんそれぞれ言い方が違います。

私は漢字を音読したまま 「ばあい」 と読みますが、「ばわい」 や 「ばやい」 と言われる方もお見えです。

どれが正しい読み方なのでしょうね?

さて、我々が日頃、何気なく享受しているものってありますよね。

例えば、空気であったり、水であったり。 

こういうものは人間が生きていく上で最低限必要なもので、すべての人にとって共通の財産と言えます。

それに、食糧、教育、医療、社会インフラ等、人間らしい生活を営むために必要なものを加えた概念を 「社会的共通資本」 と表現したのが、経済学者の宇沢弘文氏です。

ノーベル経済学賞に一番近い日本人と言われた宇沢氏と著名な経済評論家の内橋克人氏の対談をまとめたのが、今回ご紹介する 「始まっている未来」(岩波書店)です。

世界の潮流であるマネー中心の資本主義が、人間らしく生活することを脅かすような格差を生んでいる。21世紀は、「社会的共通資本」を保証できるような、社会主義や資本主義を超えた新しい経済体制を築かねばならない。

本書でお二人は、そのように熱く語り合っていますが、浅薄な私の説明では不十分なので(笑)、ご興味のある方はご一読願いたいと思います。

資本主義も社会主義も、極端になれば行きつくところは同じなのかもしれませんね。

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▲岩波書店「始まっている未来 新しい経済学は可能か」

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