一日は長し、一生は短し

2008.02.26

自転車

 休みの日に、女房のママチャリを借りて、トレーニングの一環として数キロの起伏を走ってみた。一昨年は2回の手術を強いられ、それ以降運動らしい運動をしていないので、ほんの数キロのサイクリングであったが結構きつかった。

 小学生の頃は自転車大好き少年で、「電子フラッシャー」(方向指示器やストップランプが一体化したユニットが装着された自転車で、派手な音や光り方で子供たちの注目を集めた)付きの自転車や「平行棒」(ハンドルが真っ直ぐになったもの。マウンテンバイクの走りか?)タイプの自転車を、親に無理を言って買ってもらった。

 そんな自転車に颯爽とまたがり、休みの度に数十キロ離れた田んぼや川にサイクリングに出かけた。地図や方位磁石を持って、冒険めいたこともわくわくしながらやった覚えがある。よくぞ事故に遭わなかったなと思っていたら、やはり2回だけ事故に遭遇していた。

 一度は、道路横断中にオートバイにはねられ救急車で運ばれた時。もう一度は、自転車同士で競争していて、向い側から走ってきた自転車と正面衝突し、これも救急車で運ばれた時。今思えば、親や友達に随分心配かけたものである。

 そんな危ないこともあったけれど、今の子供では体験できない(させてもらえない)ような貴重な経験ができたと思う。小さいながらもロマンを持って、わくわくしながら思いっきり知らない世界に自転車で向かっていく。多分、距離はそんなに走ってはいないと思うけれど、走れば走るほど世界がすごく大きく感じた。今の時代、そんな無謀なことは子供たちにさせられないだろうが、自分が味わったようなすばらしい気持ちを、何らかの体験を通して感じてもらえることができればと思う。

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