一日は長し、一生は短し

2008.03.05

ご近所さん

 豊丸産業は名古屋駅から車で10分弱、歩いても20分そこそこの距離にある。東京で言えば、有楽町か日本橋。北に向かえば皇居辺りか。しかし、しかし、そこは東京と名古屋の違いで、驚くなかれ、会社の周囲は民家か町工場ばかりだ。

 そんな場所に、一軒のクラシック(昔ながらと表現した方がいいかも)なパチンコ店がある。言わば、当社のご近所さんだ。当社の社員も何人か常連らしいが、お客は近所のおじいちゃん、おばあちゃんが中心で、夜でも20人前後の客入りである。(機械は全部で200台ちょっとか)

 そのお店が公休日を使って、おもしろいことをやり始めた。「無料で打ち放題。但し、玉の交換なし」というイベント?だ。新台入替の公休日に合わせてやっているらしいので、いつもいつもという訳ではない。どういう目的でやっているのかはわからないが、パチンコを身近なものに感じてもらおうとしてやっているとしたら、僕は心から応援したいと思う。

 そして今日がそのイベントの日であった。僕はご近所さんが少しでもよくなればという気持ちで、早速店に出向いてみた。店内で満タンになった玉箱をもらい、機械を物色した上、「まことちゃん」を打ってみた。会社の試験室では毎日のようにタダ打ちしているが、普通のお店では初めてで申し訳ない気がする。回る、回る、すごくいい感じで、最近味わったことのない感覚だ。

 しかし結局一箱飲まれてがっかりするが、財布のお金は一円も減っていない。それどころか、もう一箱どうですか、と店員さんがせっせと玉を運んで持ってきてくれる。別の店員さんは、近くの台で打ち方を懇切丁寧に説明している。マイクを持った店員さんは、「いらっしゃい、いらっしゃい!」と10人ぐらいしかいない店内で、乗りのいいマイクさばきだ。

 このお店は、さして綺麗でもなく、今時のミニスカートの綺麗なおねえさんもいないし、かっこいいJポップのBGMもかかっていない。いるのはお揃いの縦ストライプのカッターシャツを着た、愛想のいいおじさん店員さん達だ。でも何でかわからないけど居心地がいい。何なんだろうな?そう感じさせるものは。このイベントを継続していくとしたら、何ヶ月か先の変化が楽しみだ。これからも陰ながら応援したいと思う。

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