一日は長し、一生は短し

2008.03.31

ゴッドファーザー

 「ゴッドファーザー」を初めて見たのが中学生の時。母親に連れられて、満員の映画館で、隅っこのほうで立って鑑賞したことを憶えている。仮性近視で視力が下がりつつあったことや、大人の中に混じって突っ立っていたこともあり、字幕もスクリーンもよく見えなかった。

 高校生の時に映画に非常に興味を持つようになり、キネマ旬報を愛読誌とし、友達と映画館に通うようになった。フェリーニやベルイマンなどの映画を、知ったかぶりをして見に行った。時々、ドキドキしながら日活ロマンポルノもこっそり見に行った。(当時は、キネ旬で高い評価を受けていたのは、ポルノが多かったから・・・言い訳がましいね)

 東京で浪人生活を送っていたが、東京という所は「見たいな」と思う映画が必ずどこかで上映されていて、受験勉強をそこそこにいろんな映画を貪るように観た。「俺達に明日はない」なんて、助六寿司を持ち込んで、朝から夕方まで立て続けに4回観た。主役の背景で演技している、脇役のさらに脇役の演技まで研究した。

 でも一番回数を観たのは「ゴッドファーザーP1」だろうな。シリーズも何度も観たけれど、何度観ても感動を覚えるのはP1だな。実は、昔録画したVHSのテープが、部屋を整理していたらひょっこり出てきたので、昨日鑑賞してみた。テープは擦り切れそうで、画面には何度も線が入ってしまうが、それが郷愁感を引き起こし、逆に味わい深いものにしていた。

 そして今日はアルパチーノになった気分で出社したのであるが、机に山積みになった書類を見て現実に引き戻されるのであった。でもやっぱり「ゴッドファーザー」は最高だ。僕の中のベストオブベストの映画であることは間違いない。

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