一日は長し、一生は短し

2008.06.17

親も子も

 我が家の6年生の娘が受験勉強で大変だ。僕も中学受験した口であるが、当時と違って今は相当大変らしい。「まあ、程々にしたら・・・」と言おうもんなら、「パパの時代とは違うんだから!」と女房と娘の集中口撃に遭ってしまう。

 それでも、眠いのに目をこすりながら机に向かっている姿を見るとかわいそうになる。学歴社会だから仕方がないとはいえ、もっと小学生らしくのびのびさせてやった方がいいのにと思うが、女房の言い分もよくわかる。

 つまり、本人が受験目指してやっている以上、絶対に合格させてあげたい。不合格になって、友人たちが希望の学校の制服を着て登校する姿を見て、本人はどういう気持ちになるのだろう?友人たちは普通に接してくれるだろうけど、本人の気持ちを考えると居たたまれない。今は辛いかもしれないけれど、そんな風になったらもっと辛い思いをする。叱るのも辛いけど、これは本人の夢の実現の為に仕方がない、という理屈である。

 なるほど、それはそれでよくわかる。会社でも言えることだが、社員の幸福を本当に願うのであれば、上司は時には鬼にならなければいけないのかもしれない。嫌われるのを避け、いつも優しく接することが、必ずしも部下の為になるとは限らない。いや、為にならない時の方が多いかもしれない。

 受験勉強は、子も大変だけど親もそれ以上に大変だ。仕事は、社員も大変だけど、上司や社長はそれ以上に大変だ、というか大変であるべきだ。但し、どちらも悲壮感が先立てば、決してうまくいかないだろう。やっぱり何事も 「にこにこ顔の命懸け」である。

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