一日は長し、一生は短し

2008.12.01

定年退職

 1年が経つのは早いもので・・・なんて枕詞が飛び交う季節がやってきたが、1年1年の経過に僕も焦りを感じる年齢になってきた。

 先日、定年になった女性社員が、退職の挨拶で僕の所に訪れた。あまり目立つ方ではなかったが、10数年間製造の組み付け業務に携わってもらった人である。

 その女性社員が、挨拶に来た前日の夜、夢に僕が出てきたそうだ。どんな夢を見られたのか定かではないが(うなされたなかったかな・・・)、彼女はこう言う。

 「豊丸産業にお世話になって、本当によかったと思っています。」

 開発した機械が大ヒットして沢山売れたり、導入して頂いたお得意様から高い評価を受けたりするのはすごく嬉しいし、経営者として達成感を感じる時である。 

 しかしながら、高いお金を出して機械を購入して頂いたお得意様には申し訳ないが、僕が最も嬉しく思うのは、社員が人生の大事な時間を会社に捧げてくれ、その期間を幸せに感じてくれること。これは経営者冥利に尽きる。

 僕は会社に入社して20数年になるが、首尾一貫して思っていることは、仮に自分がサラリーマンであっても働きたいと思える会社にしたいということだ。

 なかなかそういう会社にしていくことは難しく、社員からすれば「まだまだ!」という所だと思うが、僕の原点であるこの思いを忘れず、常に自分に言い聞かせて社長職を全うしたいと思う。

 そういう意味でも、この定年退職された女性の言葉はすごく嬉しいし、自分の励みにもなる。○○さん、ありがとう!僕も感謝してます、お幸せに!

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