一日は長し、一生は短し

2008.12.19

八丁堀

 日遊協の事務所に行く時は、営業所のある上野から地下鉄日比谷線に乗り、八丁堀で下車して八重洲通りをトボトボと歩いて向かうことが多い。

 歩いていく途中、隅田川に架っている亀島橋という橋を渡るが、その橋の袂に八丁堀にまつわる歴史を紹介した看板がある。

 時間ギリギリで行動してしまうことが多い自分だが、その日はたまたま時間に余裕があったので、足を止めてその看板を読んでみた。

 そこには、何人かの歴史上の人物が紹介されていたが、江戸時代に全国を歩いて測量し、日本地図の基礎を作り上げた「伊能忠敬」についても書かれていて、思わず読み入ってしまった。

 僕は知らなかったが、彼は52歳で江戸に出て西洋天文学の勉強を始め、56歳から72歳に渡り述べ3737日をかけ、約4万キロを歩いて測量を行って地図を完成させたそうだ。人生の最後は八丁堀に居を移し、地図の作成を続け当地で没したということである。

 僕も50を過ぎ、何となく気力も体力も減退してきたような気になっていたが、56歳を過ぎてから歴史に残る大事業を成し遂げた人物がいることを知り、ショックを受けると同時にその場で自分に喝を入れた次第である。

 江戸時代の56歳といえば今では60も半ばぐらいの感じだろうか。それにしてもすごい人がいたものであるが、大きな目標に向かっていく時、いつスタートするかに年齢は関係ないということだと思う。それは自分の気持ち次第だということだ。

ページTOPへ