一日は長し、一生は短し

2009.06.29

つばめ

 会社の工場の軒下に今年もつばめが巣を構え、親が運んでくるえさを待って5羽の雛が元気に鳴いている。

 かなり小さな巣の割には、雛たちがすくすく育ち大きくなっていて、押し合い圧し合い落ちないかと心配だ。

 雛たちが無事巣立つまで、親はただただえさを運び続ける。そんな光景を見ていて、親鳥は生きがいというものを感じているのだろうか?と思わず考えた。

 鳥類の感覚にそういうものがあるかどうかわからないが、仮にあったとして毎日の変化のない生活に嫌気をさしている親鳥もいるかもしれない。

 しかししかし、そんな親鳥君、心配後無用だ。君の変化のない仕事のお陰で、子はすくすく育ちやがてりっぱな成長になるし、何より会社で働く多くの人たちを楽しませ、勇気付け、活力を生み出すことに大きな貢献をしているではないか。

 どんな小さなことであれ、人間もそれぞれ請け負っている役割がある。毎日毎日変化のない仕事もあるかもしれないが、それを確実にやることが全体の大きな仕事の成功に繋がる。僕が私淑する安岡正篤先生のいう「一燈照隅、萬燈照國」の思想である。

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