一日は長し、一生は短し

2009.11.25

優先すべきもの

 先日新聞記事で読んだのだが、愛知県下でスクランブル式交差点を300箇所以上に増やすそうだ。

 スクランブル式交差点とは、交差する進路の車の進行をコントロールするだけではなく、人が横断する時は完全に車の進行を停止させるというものだ。

 これによってどういう問題が発生するかというと、人が安全に道路を横断する事ができる代わりに、車の停止時間が増えて渋滞が発生するということだ。

 僕はこの政策をとても意義高いものに感じた。なぜなら自動車王国の愛知県が、敢えて渋滞を承知で人の安全を選択したからだ。

 それが決まるまでの経緯はわからないが、当然行政の交通問題を担っている部門や、自動車メーカーやディーラー、それに物流やタクシー業界等の各団体を交えて協議して決めた結果だと思う。

 自分たちの目先の利益より、社会の安全を選んだ訳である。でもこれが関係産業にとって不利益かというと、短期的にみればそうかもわからないが、将来的に考えれば決してそうではないと思う。

 企業で働く経営者も社員も社会の一員であり、安心して住む事ができる社会は望むところだからだ。それに、事故が発生する条件を減らすことで、危険の予防にかけるコストを削減できる。業界のイメージ向上にもなる筈だ。

 そういう取り組みは、我がパチンコ産業に当てはめて考えることもできると思う。優先すべきものは何なのか?業界の将来ビジョンはそこがスタートか。

ページTOPへ