一日は長し、一生は短し

2009.12.17

病院で想うこと

 先日突然降りかかった尿管結石の再検査で、名古屋第一赤十字病院に行ってきた。痛みが続くようであれば、超音波で破壊してもらおうと思っての再検査であったが、不思議と病院に行く時には痛みは消えていた。

 痛みが消えていたということもあり、レントゲンのみの検査であったが、また再発するようであればCT検査をやって詳しく調べるということで終わった。

 この病院は最近病棟の建て替えをやったこともあり、清潔で明るい。建て替えに当たって、入院している患者さんの癒しになれば・・・と思い、登山家であり画家の武井清先生に頼んで、「槍ヶ岳朝陽」という絵を描いてもらい会社から寄贈した。(2Fエレベーター横に掛けていただいた)

 この病院のすばらしいところは、小児科に力を入れていて、治療も設備も生活のフォローも充実している点だ。

 長期入院の子供の為に、自習室はもとより、教室があって授業を受けられるようになっている。図書も充実しているし、付き添うご家族の為の宿泊体制も万全だ。

 だから、全国から奇病・難病に冒された子供たちが頼ってやってくる。僕が行った日も、プロジェリアのお子さんが母親と共に来院してきた。

 プロジェリアというのは、日本語で「早老症」と呼ばれていて、老化する速度が一般の人に比べて大変早く、平均13歳で生涯を終えるという奇病である。

 テレビの特集にも組まれた事があるが、カナダ在住のアシュリーちゃんの話が有名だ。彼女に関する書籍も出版されている。

 それで、病院でたまたま僕が座っている近くに二人で腰掛けていて、その親子のやり取りを見ていたが、子は親に甘え、親も子に優しく接して、本当に幸せそうにしている普通の親子の姿であった。

 でも、毎日の生活の大変さや将来のことを思うと、心中どんな気持ちなのか・・・。二人にとって余計なことかもしれないが、僕は胸にグッと来るものがあった。

 そんなことを想うと、自分の恵まれた環境に感謝すると同時に、自分の甘さを断ち切ってがんばろうと気持ちが熱くなる。尿管結石の痛みはどこへやら・・・。

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