一日は長し、一生は短し

2010.11.22

生物と無生物のあいだ

 先週、子供の胃腸風邪が移ったのか、もう何年も記憶にないことであるが熱を出して寝込んでしまった。同時に奥歯が鈍痛に襲われ、虫歯も同時発生かと悲しくなった。

 市販の風邪薬に栄養ドリンク、そして久しぶりの十分な睡眠時間で、風邪は翌日には回復した。しかし、奥歯の鈍痛は止まず、飲むお茶も沁みる。

 週末は何とか我慢し、今朝一番に同級生がやっている歯医者に行って受診した。同級生だからということもあるが、他の患者さんがいる前でも彼はボロクソに言う。

 「きったねえ歯だなあ。歯医者に来る時ぐらい、ちゃんと歯磨きして来いよ!」なんて言われても、一応磨いては来たんだけどね。

 レントゲンを撮ってもらったものの、痛みの原因が突き止められず、しばらく様子見ということになった。その後、何故か痛みは自然消滅してしまったのだが・・・。

 さて、最近読んで「なるほど!」と思った本の一文をご紹介。生物学者の福岡伸一氏の「生物と無生物のあいだ」という本。60万部超えのベストセラーだ。

 人間の体は細胞で構成されているが、この細胞は小さな原子で構成され・・・(文系の僕にはやや文言が難しい)・・・、その原子はまた微粒子で成り立っている。

 この微粒子のうち、平均的行動をとらず例外的なふるまいをするものがあり、それは平方根の法則で算出されるそうだ。つまり、100個の微粒子があれば、√100でおおよそ10個(全体の10%)の微粒子は外れた動きをするという。

 よって、原子は安定した行動を取る為に、微粒子の母数を大きくし、外れた動きをするものの比率を下げているそうだ。母数が1万個であれば、異端児が√10000で100個、つまり1%になり全体に対する影響力は小さくなるということだ。

 人に説明できるほど、この本の内容を理解した訳ではないが、自分なりになるほどと感心させられた。正しいかどうかわからないが、がん細胞が増殖する理屈も同じように思うし、仕事で新規プロジェクトを推進する時は組織は小さい方がいいのかなと思ったり・・・。

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