一日は長し、一生は短し

2010.12.28

文化とは・・・

 先日、愛知県犬山市にある、もみじ寺として有名な寂光院の住職さんの話を聴く機会があった。「文化とは」というテーマで、30分ほどの講話であったが、内容の濃い話だった。

 結論から言うと、「文化とは、人に生きる意味を与えるもの」ということだ。

 嫌々作った料理は、美味くないと言われる。気持ちを込めて、トントントンと心地よいリズムの包丁さばきで出来上がった料理は美味い。この包丁を「文化包丁」と言う。(なるほど・・・!)

 確かに、時代の流れの中で、躍動感のあった時期には文化が栄えた。古くは飛鳥時代の飛鳥文化・白鳳文化、室町時代の北山文化・東山文化、江戸時代の元禄文化・化政文化。

 我が業界のパチンコ文化。戦後の復興から高度成長の時代には、確かに人に生きる意味を与えていたのは間違いない。しかし、今はどうなんだろう?と考えてしまう。

 作家の大江健三郎氏が60歳になる直前、ノーベル文学賞を受賞されたそうだ。その時に、氏はこう語ったと言うことだ。

 「孔子は50にして天命を知る、と言われたが、まさに私も50にして天命を知った。それは、もの書きとは、人を励ます為に存在するということを。」

 僕なんぞは、50をとうに過ぎて、天命の「て」の字もわかっていないのが情けないが、パチンコ産業も50年を過ぎ、100年に向かって存続する為に、存在意義をきちんと持つことは大切だと思う。

 人それぞれ考えていることは違うと思うが、自分なら「パチンコ産業は、人を励ます為に存在する。」と、大江氏の言葉に倣ってみるかな。

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