一日は長し、一生は短し

2012.10.04

独裁はすれど独断せず

 朝夕冷んやりし、徐々に秋の訪れを感じるようになってきた。特に季節の変化は、8月から週に3~4日、最低5キロを目標に実行している深夜のランニングで感じる。

 走り始める時間が11時とか0時という遅い時間なので、ここ数日、汗をかく量が明らかに減ってきた。

 しかし、深夜にハアハア息を切らしながら、汗を飛ばしバタバタ走ってくるおじさんとすれ違う時、気味悪そうに乙女に避けられるのはちょっと辛いが、家に戻って自分の姿を鏡で見ると、それもそうだなと納得する(笑)。

 さて、「独裁はすれど独断せず」。何度か紹介してきた私淑する一倉定氏の言葉である。

 社長は、自らの責任において、決定した事項を社員にやらせる。

 社内外問わず、知恵あるものには知恵を出させ、意見に耳を傾け、そうした上で自分の考えが正しいかどうかを確かめ、ある時は誤りを正し、決断を下す。

 決定権者は結果に対する責任を、部下は決定不実施の責任を負う。

 そして、すべての結果責任は、社長が負う。これが事業経営のあるべき姿だと、一倉氏は言う。

 特に、赤字会社ほどそれが大切で、往々にして独断もしないが独裁もせず、結果的に状況を打開するような決断ができず、負の連鎖を繰り返す。

今の日本の政治を見ていて、同じようなことを感じる。

 政治を会社経営に例えると、首相が社長で閣僚が取締役。しかも取締役は、法務本部や外務本部という担当本部の最高責任者でもある。

しかも首相直轄の諮問機関は、会社で言えば外部取締役や顧問という立場で、万全の経営体制である。
 
 もはや、後は社長次第。先の見えない暗雲の中の決断。英知を結集して、最後は社長が命がけの決断を下し、そして実行させる。

 政治のことを深く勉強もせず、あまり軽々しくいう立場ではないと思うが、今の日本の閉塞感を打破するには、それぐらい気概のあるリーダーが必要なのではと思う。

 とは言うものの、自分が社長としてそれができているかどうか考えると、冷や汗が出て反省しきりなのではあるが・・・。

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