一日は長し、一生は短し

2021.08.03

鉄舟

東京に出張し、東上野にある営業所に寄った帰り、上野公園から東京藝大の前を通り、谷中まで足を延ばすことがあります。

私は、この界隈の雰囲気が大好きですが、その谷中に全生庵(ぜんしょうあん)という臨済宗のお寺があります。

全生庵は幽霊画のコレクションが収蔵されていることで有名ですが、この寺は徳川慶喜の幕臣だった山岡鉄舟が、維新で殉じた志士たちを弔うために創建した寺です。

山岡鉄舟は私が一番尊敬する人物です。

鉄舟は江戸末期から明治初期にかけて活躍した人物で、幕末、勝海舟の命を受け、駿府まで上ってきた官軍に単身乗り込み、西郷隆盛と直談判した江戸城の無血開城交渉の立役者として有名です。

臨済宗のお寺を開くぐらいですから「禅」に長け、また北辰一刀流を基礎とした「剣」の達人であり、今でも全国に「書」が残るぐらいの一流の書家でもあります。

鉄舟は15歳の時に「修身二十則」を定め、自身に厳しい行動規範を課していたそうですが、私はそれを自分の机に貼って自らの戒めとしています。

今はコロナ禍で東京に行くことが叶いませんが、落ち着いてきたら仕事方々、鉄舟が好んで食したという「木村屋のあんぱん」を食べながら(笑)、心を洗いに全生庵に足を延ばしたいと思います。

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